みずほ信託銀行は7月から、地方銀行や信用金庫向けに相続関連ビジネスの営業ノウハウを月額制で提供する。金利上昇に伴い銀行間で預金の獲得競争が激化する中、地域金融機関が課題としていた現場の知見不足を解消し、相続や資産承継を通じた預金の流出防止を支援することが目的である。 提供されるウェブサービスには、相続の基礎知識や遺言作成の実務スキル、承継プランの作成、相続税の試算アプリ、事業承継の学習ツールなどが含まれる。みずほ信託銀行は、自社の信託商品を代理店として扱う地銀等との連携を深めることで、顧客基盤の拡大を図る。 地方の資産が都市部の銀行へ流出する傾向は強まっており、2026年3月末の首都圏の銀行預金は523兆円と国内の5割を占める見通しである。地域金融機関が相続支援によって営業力を高め、預金を地域内に留めることは、地域企業の資金繰りを支える上でも重要となる。
Sourcehttps://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260628&ng=DGKKZO97211060Y6A620C2EA3000
みずほ信託銀行は7月から地方銀行や信用金庫向けに相続関連ビジネスの営業ノウハウを月額制で提供する。相続時に預金が大手行やインターネット銀行に流出するのを防ぐことを後押しする。
金利上昇によって利ざやが回復し、銀行間では融資余力を生む預金の奪い合いが起きている。地域金融機関は預金のつなぎとめにつながる相続や資産承継に力を入れるが、現場の知見不足が課題だった。
みずほ信託は相続について体系的に学べるウェブサービスを開発した。相続一般に関する基礎知識や、遺言作成に必要な実務スキルをまとめた。承継プランの作成や相続税などの試算アプリに加え、オーナー企業の事業承継に必要な手法の学習ツールもそろえる。
みずほ信託は地方支店が少なく、地銀などを自社の信託商品の代理店としている。相続支援を通じて、地域金融機関との連携を深めながら顧客基盤を広げたい考えだ。
地方で築かれた資産は子供世帯など相続人のいる都市部の大手行やネット銀行の口座に移る場合が多い。これまで地方の金融機関で手薄だった相続関連の営業力を高めることで相続人との接点を維持し、預金を地域内にとどめる狙いがある。
日銀によると、2026年3月末の首都圏の銀行預金は523兆円と国内の5割を占める。統計が残る1999年3月末の4割から大きく増えており、地方からの吸い上げが鮮明だ。貸し出し余力を生む預金が枯渇すれば、地域企業の資金繰り悪化を招きかねない。